可愛いよ

投稿者:みなみ (1979年生まれ/女性/埼玉県在住)

私は幼い頃から太めな体形でした。
体も生まれつき弱くて、他の子供よりもずっと体力の無い子供だったのです。
あまり食事もおやつも食べませんでしたが、新陳代謝が悪かったのでしょう。
体が弱く運動も満足に出来ず、太めな体形をダイエットする事も出来なかったのです。

小学生になれば、運動が出来ない事や太っている事で同級生からイジメにも遭いました。
他のみんなは活発に遊び回り、スリムでオシャレな服を着ています。
それに比べて私は運動が出来ずにいつも体育の時間は隅っこで見学です。
太めな体形ですからオシャレな服も似合いません。
生まれつきなのだから仕方が無い、そう見た目の事は諦めていました。

中学生になり、周りの女子達はさらに可愛く美しくなってきました。
みんな自分に合ったオシャレや、ファッションを研究している年頃です。
しかし私はすっかり自分の容姿については諦め、女性としての努力を放棄していました。
どうせ可愛くも美人にもなれないのだからとオシャレはしません。
いつも適当な服を着て、身だしなみもいい加減な状態でも気にしないでいました。

中学2年生の頃、皆で遊びに出かける機会がありました。
この頃は体が弱かった私も多少遊びに出かける位は出来る様になっていたのです。
遊びに誘われた事なんてあまり無かったので嬉しい気持ちで参加しました。

皆で集まった時、女子達はみんなオシャレで可愛い恰好です。
私だけは適当な恰好をしています。
それを見て女子達はクスクス笑いながらダサいとか言い出したのです。
遊びに私が誘われたのは、ただの引き立て役かバカにする為だったのでしょう。

しかし、遊ぶメンバーの中の男子の一人がかばってくれたのです。
オシャレをすれば誰だって可愛いし、私だってちゃんとした格好すれば可愛いよ。
そう言ってくれたのです。

異性に可愛いなんて言われたのは初めての事でした。
小さな頃から自分は可愛くなれない、そう諦めきっていたのです。
しかしそんな私を可愛いなんて言ってくれる人が居た事がとても嬉しく思いました。

お洒落をすれば誰だって可愛い、この言葉も私の心に刺さりました。
思えば今まで外見の事で努力なんてしなかったのです。
不細工な事を理由に何もせずにいたのは恥じる事だと痛感しました。

それからはせめて小ぎれいになろう、少しでも容姿を気にするべきと思いなおしたのです。
結局体質のせいでダイエットは無理でしたが、それでも自分に合う服装やメイクが出来るようになりました。
もう誰も私を外見で馬鹿にする人はいません。

あの時に私を可愛いと言ってくれた男子がいなかったらきっと今でも私は小汚いままだったでしょう。
今のちゃんとした女性である私の元になってくれた男子には感謝をしています。

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