膝から下を揃えて座るだけで、女の格が上がる
投稿者:lucia23 (1976年生まれ/女性/東京都在住)
高校を卒業する間近の時期に先生から言われた言葉です。
通っていたのが女子高だったからこそ出会えた言葉でしょう。
座り方ひとつで、格段に格の高い女性として見てもらえると言われました。
おっしゃったのは、古文の先生。
弥勒菩薩を思わせる上品な顔立ちをしており、折り目正しい言動とナチュラルな雰囲気が印象的な女性でした。
顔が良くなく地味な印象の私にとって、この自然体な雰囲気の先生は、「こんな風になりたい」と親近感を抱ける女性だったので、心に響いたのだと思います。
女性らしさを前面に出している華やかな雰囲気の先生に言われた言葉だったら、全く私の心に残らなかったでしょう。

他にも「社会に出たら女子社員にお茶くみやコピー取りが押し付けられると文句を言うのでなく、出来ることがあるなら、やれば良い」「新人の立場で作業のやり方を提案するときは、周囲の人を立て、控えめに発言するとスムーズです」「自分が夫より先に死んでも、夫が身の回りのことに困らないように手配をしておきたい」といった、女子生徒の将来を考えた余談が印象に残っています。
先生に言われるまでは、いつでも無頓着な座り方をしていました。
座り方を変えるために、まずは毎日乗る通学電車内の座り方に気を付けようと思いました。
慣れないうちは、膝を付けておくまでは簡単なのですが、かかとまで付け続けるのが難しかったです。
ただ、膝の上にカバンが載っていると、その重さが補助になるのか、何も膝に乗せないよりはずっと楽で、この補助付きの状態で少しずつ膝から下を揃えて座り続けられる時間が長くなっていきました。
学生の頃は、座り方が何か自分にプラスになっているという実感はありませんでしたが、社会人になってからは確かに役立ちました。
就職活動や転職活動、仕事で社外の方と話すとき、冠婚葬祭など、改まった場で「折り目正しく座れている」という意識があると、それが自信につながり気持ちに余裕が持てることに気づきました。
ほんの一言のアドバイスでしたが、私にとっては価値ある財産になりました。