帝王切開も立派なお産です。

投稿者:ひろ (1974年生まれ/女性/マレーシア在住)

わたしは数年前に二人目の子供を出産しました。
その時のお産方法は帝王切開。
前期破水になり入院したのですが、なかなかお産に結びつくような有効的な陣痛が来ませんでした。
そのため感染や赤ちゃんのリスクを考え、緊急の帝王切開になったのです。
手術の朝にそのことが決まり、午前中に準備をして昼には手術室へ。
そのバタバタとした中で、私も心の準備ができないままにお産になってしまいました。

手術は腰から下の麻酔だったので、全て記憶にあります。
「あー赤ちゃんが出てきたんだな」という感覚はきちんとありました。
しかし、手術後になると何だかあまり実感がないのです。
お腹はぺたんこになっているし、手術室でも赤ちゃんが取り上げられるところを見ました。
でも自分が産んだはずなのに、何だか産んだ感じがしない。
産んだという手ごたえがない気がしたのです。

そんなある日、同僚や部下がお見舞いに来てくれました。
同僚たちに帝王切開の話をすると、「陣痛を経験しなくて楽に産めたんじゃないですか?」とかちょっと心ない言葉をいう人も・・・。
そんな時、わたしの部下ではあるけれど、育児や出産に関してはわたしよりもベテランである子が一言いったのです。

「帝王切開は大変でしたでしょう。これも立派なお産です。おめでとうございます。」

この言葉を聞いて、なんだか帝王切開で生まれたことがやっと認められたような気がしました。
そして自分の中でようやく「産んだんだなあ」という実感がわいたのです。

それ以降も親戚から「帝王切開は楽だっただろう?」とかいろいろ言われることもありましたが、私はこの時の部下の言葉を胸に過ごすことが出来ました。
産後の不安定な心情の中、ずいぶん救われたと感じています。
もしも同じような人がいたらかけてあげたい言葉の1つです。

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