あなたはそこにいるだけでいいの

投稿者:ミルミル (1975年生まれ/男性/青森県在住)

5年ほど前、私は過労が原因で体調を崩し、仕事を退職しました。
長期にわたる治療が必要になったため、すぐに社会復帰することは難しく、家で主夫業をすることにしました。
幸い妻は正社員として働いていたので、すぐに家計が破たんするという心配はなかったのですが、妻には申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

専業主夫になったので、洗濯や掃除、買い物、ご飯支度など、これまでは妻がやっていた家のことはすべて私がやることになりました。
家事は妻に任せっきりだったため、慣れないうちはとても大変でした。
家事がこんなにもハードなものだとは思っていなかったのです。

仕事ができなくなった負い目を感じない日はなく、また、家事もうまくできない自分を責める毎日が続いていました。
徐々にメンタルの不調もきたすようになってきたので、弱音を吐くことも多くなりました。
自分は甲斐性のない男だとか、ご飯支度さえ上手くできないことに、どんどん自信を失くしていったのです。
一時期は、あまりに落ち込みが酷く、外に出掛けることさえできなくなったこともありました。

そんな毎日を過ごしていたのですが、ある日、妻が私にこう言いました。
「夫婦はどんな時も助け合っていくものじゃない?私が倒れたら、あなたは私を助けてくれるでしょ?だから今は私が頑張る番で、あなたは自分ができることをやればいいの。もし家事ができないのなら、無理してやらなくてもいいんだよ。」
本当にありがたい言葉でした。
でも私は、つい「俺なんて何の役にも立っていない」と妻に話してしまったのです。
すると妻は、「あなたはそこにいるだけでいいの」と言ってくれたのです。

つまり、存在が一番大事だということなのです。
縁があって結婚して、ともに生活をしていくパートナーになったわけです。
生きていれば色々なことがあります。辛い時は助け合って、嬉しい時はともに喜ぶというのが人生だと思うのです。

私は妻からの「いるだけでいい」という言葉に随分励まされました。
それをきっかけにだんだん元気を取り戻すことができたのです。
現在も働くことはできませんが、以前より家事はかなり上達しました。
そして何より、自分の存在を認めてもらえたことが、毎日の力になっています。

error: