タバコなんかで死なないでほしい

投稿者:ノア (1984年生まれ/男性/静岡県在住)

一昨年30歳の誕生日を迎えて自分の中で重大な決心をすることにしました。
10年間吸い続けてきたタバコを止めることです。
定期的に来る値上げであったり、喫煙者に対する風当たりであったり理由はいくつかありますが、誕生日が近くなってふと以前付き合っていた女性の言葉を思い出すようになりました。

20代後半から約2年間付き合っていた女性がおり遠距離恋愛をしていました。
友人の紹介で皆で飲み会をした事がきっかけです。
私の3歳年下のその子は、背が低くとても可愛らしい小動物の様でした。
私と趣味や性格が似ておりすぐに意気投合したのですが、一つだけかなりの剣幕で怒られた事がありました。
私が重度のヘビースモーカーだったからです。
当時はニコチン度数の強いタバコを1日5箱吸ってしまうほどで、友人からもさすがに吸いすぎだと軽く注意されていた記憶があります。

彼女もどうせ似た感じのお説教だったり、匂いが髪についたりするのが嫌なんだろうなと思っていると、彼女から信じられない言葉を聞かされました。
「大事な人にはタバコなんかで死なないでほしい」と今までに言われたことのない言葉を貰ってしまったのです。

周囲に聞かされ知った事なのですが、彼女は本当にタバコが嫌いでもちろん匂いがつく事もそうですが、タバコで寿命を削ってほしくないんだそうです。
なので彼女の友人には喫煙者はおらず、彼女の気になった人が喫煙者ならきつく言ってでも止めさせたかったらしいのです。
正直そこまで真剣に自分の体の事を心配してくれる人というのは今まであまりおらず、すぐに彼女の事を好きになりお付き合いすることになりました。

付き合う条件として今後絶対にタバコは吸わないことはもちろん約束しましたし絶対に守る自信もあったと思います。
ですが、これまでに染み付いたタバコの味は中々それず、さらに本来の依存症に逆らえず、遠距離なのをいい事に彼女に内緒でまたタバコを吸ってしまいましたが。
結局2年ほど経った頃に共通の知人から喫煙の情報が漏れて、彼女との付き合いは終わってしまいました。

あれから完全に禁煙は出来ませんでしたが、以前よりも本数は次第に減りタバコの味も美味しいと思わなくなっていきました。
その時が丁度30歳手前のころ。
そして偶然に彼女の重い言葉を思い出しピタっと止めることが出来たのです。
いやー、周りの友人たちからは本当にびっくりされましたよ。
恐らく仲間内で一番のヘビースモーカーがいきなり喫煙しなくなっていたので。

禁煙に成功してから1年半ほど経ちますが、もう絶対に吸わないと思いますよ。
体の調子もよくなり食べ物の味もしっかりわかるようになり、何より今現在の大切な人の為に長生きしたいと思っていますからね。
もう顔も鮮明に思い出せなくて2度と会うことはない彼女ですが、あの一言のおかげで今の自分がいると思うと感謝しかありません・・それに気付くのに少しだけ時間がかかってしまいましたが。

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