お母さんが生きるか死ぬかの時に何やってるの!

投稿者:燦々 (1968年生まれ/女性/埼玉県在住)

約25年程前に、母が直腸ガンになり、入院していました。
確か、手術前だった様な気がします。
私が会社勤めで青春を謳歌している時に、母がガンということを父から聞き、素直に受け入れられない自分がいました。

実家での家事は弟に任せ、私は私で遊ぶことを控えず、会社の仲間と一緒にスキーに行きました。
会社の仲間は「お母さんが入院してるのに、遊んでて大丈夫なの?」と聞いてきましたが、聞く耳持たずにいました。
自分の中で悲しさ、寂しさを遊びで紛らしていたのかもしれません。

そんななかスキー場で私のほうから止まっている人に自ら激突し、気絶。
頭を打ってみなさんにも家族にも迷惑をかけてしまいました。
自宅に帰り、寝ていると、叔母からの電話に妹が出て、私の事を話したのでしょう。
叔母は「お姉ちゃんを出して」と言ったので弟は私と電話をかわりました。

「スキーに行って怪我したんだって?お母さんが生きるか死ぬかの時に何やってるの!」

そのあとは何を話したか覚えてませんが、その一言で目が覚め、心入れ替えました。
本当に申し訳なかった。
お母さんにはいつまでも元気でいてもらいたい。
との強い思いで毎日元気になるように祈りました。

母の病院に行き、スキーで怪我したこと、病院で診てもらったけど異常がなかったことを報告しました。
母は、優しく受け入れてくれ、肩凝ってるねと、病人は母なのに、肩を揉んでくれました。
本当に心から申し訳なく、更に母の快復を祈りました。

無事手術は、成功。
直腸はかなりの長さで取り、人口肛門になりましたが、約25年程経つ今も母は再発も、他の病気をすることもなく元気にカラオケ、フラダンス、シャンソンを楽しみながら、地域のボランティアも色々やり、毎日忙しくしています。

我が家の3人の子どもを含め、11人の孫を持つおばあちゃんです。
父も元気でいつも冗談を言いながら、まるで漫才でもしているような夫婦で、いつまでも元気で仲良く長生きしてもらいたいです。

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