君は日本語も英語も話せるじゃないか、僕は英語しか出来ないよ

投稿者:R・M (1953年生まれ/女性/埼玉県在住)

日本人と言うのは真面目なだけに、どうしても「出来ないこと」をメインに考えたりして、所謂ネガティブな嗜好に陥ったりします。
アメリカ留学中に、それも初期の頃に私もご多聞に漏れず、英語が上手く話せないと言うのがネックになって、友人を作るのもままならない状況になったことがありました。

そんなある日クラスが終わった後に、クラスメートの陽気な黒人男性が「これから皆でコーヒーショップにいくんだけど、時間があったらR・Mも行かない?」と聞いてきました。
正直アメリカ人の中に自分一人と言うのは、気詰まりでもあったし、きつい状態でもあったのですが。
その時は何となく、誘いに応じて皆と一緒にコーヒーショップに行ったのです。

案の定と言うか、やはり早口の英語が聞き取れず、数秒遅れで何とか会話の内容を理解するのがせいぜいだった私でしたが、誘ってくれた男性が。
「大丈夫?楽しい?無理させてない?」そんな風に気を使って話しかけてくれるので、「英語がまだまだちゃんと話せないから、駄目だねえ」と返しましたところ。

「何言ってるの、君は日本語も英語も話せるじゃないか、僕は英語しか出来ないよ」
そう笑いながら言ってくれたのです、正直ものすごいカルチャーショックでした。
アメリカ人のポジティブシンキングは、頭では解っていたつもりでしたが、なるほどポジティブと言うのはこういう風に思考を持っていくものなのだと、目から鱗が落ちる思いでした。

そう言えば、日本人留学生が「あれも出来ない、これも出来ない」言っているそばで、アメリカ人の学生が「自分はこれが出来る」と堂々と言っているのを良く聞いたものです。
出来ないことに目をつぶって、出来ることだけ自慢するのってどうなんだろう、とか日本人の知人たちと話したこともありましたが、それだけではない何かが彼らにはあるのだなあと、彼の言葉を聞いた時にに思ったのも事実です。

出来ないことを羅列して、慢心せずに努力することも大事だけど、出来ることをきっちり自覚してそれを伸ばしていくことも大事なんだと、しみじみと感じた出来事でした。

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