おまえは笑っている方がかわいいよ

投稿者:くまさん (1980年生まれ/女性/大阪府在住)

私は中学生の頃から両親の仲が悪く、よく二人で喧嘩をしていました。
中学生の時は部活もしており仲のいい友達もたくさんいたので、あまり両親のことは気にしないようにして生活をしてきました。
なぜならいつか昔のように仲のよい両親に戻ってくれるのではないかと期待していたからです。

そして私が高校生になり、進学校へ進むことになりました。
私は大学進学を希望していたので1年生の時からまじめに勉強をしていました。
しかし2年生になった頃から両親は毎日のように喧嘩が絶えなくなり、私は母親から父親の悪口を毎日聞かされつらい思いをしていました。
いつしか勉強をすることも嫌になり、友達とも会うことを避けて一人で過ごすようになっていました。
笑うこともなくなり何をしてもむなしい気持ちで一杯で、このままでは大学進学なんて夢で終わってしまうような気がして2年生の秋頃には学校をさぼるようになりました。

気分を変えるために美容院へ行って髪を茶髪にしたりピアスをしたりするなど、学校の規則に違反することばかりして生徒指導の先生にはかなり叱られるようになりました。
担任の先生には毎日のように指導を受けましたが、私はほとんど話を聞いていませんでした。
一方的に叱るばかりで私の話など聞いてくれるような雰囲気ではなかったのです。

そんな時席替えがあり私は一番前の席になってしまい、いつも先生に見張られているようで正直いつも逃げ出したいと思うようになりました。

ある日午後の数学の時間のこと、私はいつものように気怠い表情をして黒板を眺めていました。
すると数学の先生がプリントの配布をし始めました。
私の列の所へ来た時にプリントを数えながら「おまえは笑っている方がかわいいよ」と言いながら私にプリントを手渡したのです。
私はその時の先生の一言にとても温かいものを感じました。
その先生とは1年生の時からの数学の担当で昔はよく放課後にわからない問題を教えてもらっていました。

私のことを見てくれている先生がいたことに嬉しくて、それ以来生活態度を変えて真面目に学校へ行くようになり勉強することにしました。
そして無事に希望の大学に進学することもでき、現在もつらい時はその言葉を思い出して日々生活をしています。

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