ごめんね

投稿者:青鳩 (1981年生まれ/女性/鹿児島県在住)

私が小学校3年生の頃、何がきっかけだったのかは忘れてしまいましたが、同級生の中で苛めにあっていました。
暴力的なものではありませんでしたが、無視されたり不潔と呼ばれたりしており、休み時間も一人で過ごして辛い思いをしていました。
人付き合いも上手くなくて、そんな嫌な言葉を投げかけてくる相手にどう対応していいか分からず、ただそっぽを向いて我慢するしかできなかったものです。
もともと仲の良かった友達は2年生の時に転校してしまっていて、小学校内では友達と呼べる人も少なく、その友達も学校内では立場が悪くならないためか距離を置いているようでした。

もちろんそんな時は、辛い思いをしている私を両親はいつも「(悪口は)気にするな」「嫌なことを言われても無視をしていたらそのうち飽きて言わなくなるから」と励ましてくれて、仮病で学校を休みたいと言っても許してくれてはいたのですが。
学校での日々が憂鬱なのは変わりませんでした。

ある日、同学年にいた従妹の女の子が掃除の時間に私にこっそり、「ごめんね」と声をかけてくれました。
その時すぐには「ごめんね」とはどういう意味なのか分かりませんでしたが、もしかしたら苛めをやめさせられないことや、味方になってあげれなくてごめんね、と言いたかったのかな?と自分なりに解釈しました。
もし違っていても、無視されていて一人ぼっちだと思っていた自分の事を気にかけてくれる友達がいるんだということを知って、とても温かい気持ちになったのを覚えています。

学年が上がり同級生もみんな成長して苛めはやがて無くなりましたが、不器用な私は中学を出るまでは友達付き合いもぎこちなく、クラスにも馴染めないままでした。
それでも前向きでいられたのは、その時の「ごめんね」という一言に支えられていたからだと思います。

難しい言葉ではないけれど、10歳くらいの子供がそうやって誰かを気遣ってかけてくれた言葉には、なにか特別な力があったのかもしれません。
その時の優しい従妹は二十数年経った今でも明るく優しく、私にとっては本当に尊敬できる女性です。

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