嘘をつくと天国への階段がひとつ減るんだよ

投稿者:アイス (1985年生まれ/女性/北海道在住)

私が小学一年生の事でした。
当時祖母は70歳くらいでしたが、農家をしていたのでいつも朝早く起き農作業をし、生き生きと過ごしていました。
その祖母から言われた言葉が、大人になった今でも私と言う人間の根本に根付いていると思います。

私は内気な方で小学校一年生に上がりその環境に慣れず、友達をつくることが出来ませんでした。
毎日憂鬱な気持ちで学校に向かっていました。
小さいながら「こんなんじゃいけない」と勇気をもって話しかけ、2人の女の子と話をするようになりました。
その女の子二人はもう仲良しになっていましたが、輪の中に入れてくれました。
私も嬉しくなってその女の子二人と遊んでいました。
近所だったこともあり、放課後公園などに集まって遊ぶようにもなりました。

しかし一年生になって半年ほど経ったころから、その女の子二人だけで公園に行ったりお互いの家で遊ぶようになりました。
簡単にいえばいじめを受けていたと思います。
クスクスしながら私を見てきたリ、久しぶりに公園で遊ぶ約束をしたと思えばそこに女の子が来なかったりという事が増えました。
私は悲しくて仕方なかったのですが、母親に言う事もせず一人で抱え込んでいました。
お母さんに心配かけちゃいけないという気持ちが強かったのです。
そうして私はだんだん元気がなくなって、また内気な女の子に戻りました。

家では普通に振る舞っていたつもりでしたが、ある夕方、祖母が「散歩に行こう」と言って私を連れだしました。
私の家は農家で田舎だったので、ススキやユリの花が生い茂る丘を散歩していました。
夕陽がとても綺麗だったことを今でも思い出します。

私が花や虫を見つけながら散歩していると、祖母が「あのね、嘘をつく人はどうなるか知ってる?」と聞いてきました。
私は何の事か分からず、「知らない」と答えました。
そして祖母は「嘘をつくと天国への階段がひとつ減るんだよ」と言いました。
私は「えー!」とビックリして「じゃどうしたら天国に行けるの?」と聞きました。
祖母は「良いことをひとつすると、階段がひとつ増えるんだよ」と答えました。

子供心にとても衝撃で、その時からもう嘘をつくのはやめよう!と誓いました。
その時はなぜそんなことを言ったのか分かりませんでしたが、祖母は私がいじめられていることを感じていたのだと思います。

そして私はその言葉を胸に過ごすようになりました。
女の子二人が嘘をついて私をいじめるたびに「この人達は天国に行けない、私は良い事をしよう」と思うようになりました。
極端な考えだったかもしれませんが、いじめで辛い思いをしていた当時はその言葉が心の支えになりました。
大人になった今も、誠実でいようと心掛けています。

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