イルカになりなさい

投稿者:りか (1993年生まれ/女性/東京都在住)

中学時代、いつも学年主任の先生が口癖のように言っていた言葉です。
こういう意味だ、と明確に言われたわけではありませんが、イルカは傷ついた心の人に寄り添うことの出来る生き物だからあなたも人を傷つけるのではなく、人を癒すことのできる存在になりなさい、という意味の言葉だったのだと思います。
その時ちょうど私たちの学年は荒れている子が多く、実際にいじめがあったり、気に入らないからと殴ったりするような子がいました。

私もいじめあっていた一人です。
先生方に目をかけていただいていたので殴る蹴るのようなことはありませんでしたが、物がなくなったり靴に糊がいれられていたり、提出用のプリントが破られていた、などはよくある話でした。
三年生になるとわざと足を引っかけられて転ばされたり、体育でわざとボールをぶつけられたりするようになりました。
あまり運動が得意でなく、鈍くさい私にはどうすることもできなくて、それがとても悔しくて、泣いてしまうことがありました。

その時いつも隣にいてくれたのが今でも一番仲のいい女の子です。
その子はとてもいい子で、相手の方がよっぽど悪いのに自分に少しでも悪いところがあったら謝ってしまうような子でした。

受験前はとても気持ちが不安定で「私の気持ちなんて知らないくせに!」などと怒鳴ってしまったことを覚えています。
それでも彼女は「そうだよね、ごめんね」と謝っていました。
彼女といる時が私の支えでした。

今思うと彼女は先生が言っていた「イルカのような子」だったのだと思います。
高校に入って、彼女と疎遠になってから彼女の偉大さに気がつきました。

それから何か嫌な思いをしている人を見ると、先生の「イルカになりなさい」の言葉を思い出します。
私も誰かにとってのあの時の彼女になれたらいいな、と思っています。

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