あんたが決めた事なんだから、最後もあんたで決めなさい。それで後悔してもお母さんのせいじゃないよ。

投稿者:R13 (1982年生まれ/女性/アメリカ在住)

中学時代から、私はスペイン語の通訳になることが夢でした。
ですからスペイン語を学びたいという意思が昔からあったのですが、留学しようとは思っていませんでした。
ところが、短大に入って初めて海外旅行に行ったことを機に、「卒業したらスペイン留学をするぞ」と決意。

がむしゃらにアルバイトをしました。
1ヶ月に1度も休みのない日ばかりで、同時に学校もサボらず、単位を落とすこともなく、学業もきちんとこなしていました。
そして短大を卒業して数ヶ月後、夢であったスペイン留学をついにすることができたのです。

スペインに着いてみると、スペイン語に直に触れられることが楽しかったのと、すぐに友達もでき、スペイン料理もおいしく、ホームステイ先の人もすごく良い人で、泣いていたのがウソみたいに楽しくなりました。
しかし、スペインに来て2ヶ月が経つと、あまりそのスペイン語の上達を感じなくなり、さらに、ホームシックや日本の友達に会いたいという思いが募り、日本に帰りたくて毎夜1人で泣いていました。

もう耐えられなくなり、母に電話し「帰っていい?」と聞くと、「あんたが決めた事なんだから、最後もあんたで決めなさい。」と言われ、さらに「それで後悔してもお母さんのせいじゃないよ。」と決め台詞を言われました。

母に泣きつけば「キツいなら帰っておいで」と優しくいってもらえると思っていました。
ですが、逆に留学を続けることに対して背中を押してくれる言葉を言われ、今までの苦労が脳裏に浮かんできました。
「ここで留学を辞めたら私は後悔する」
そのことに母の一言で気付いたのです。
自分の考えは甘かったと目を覚まされました。

結局、予定していた期間をスペインで過ごすことができました。
あのとき母にあの言葉を言われていなかったら、私はずっと後悔し、夢も中途半端になっていたでしょう。
通訳にはなりませんでしたが、スペイン語を問題なく使って生活している今があるのは母のお陰だったとよく思いだしますし、感謝しています。

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