最大の名誉は倒れないことではなくて、倒れる度に立ち上がることなんだ

投稿者:セクレタリー (1976年生まれ/女性/埼玉県在住)

私の思い出に残る一言は小学校の頃の担任の先生に言われた言葉です。
今でも何か物事に失敗して落ち込んだりするとこの言葉を思い出して次の行動に移る勇気をもらっています。

その言葉を先生に言われたのは小学校最後の運動会の時でした。
私はリレーの選手になり、アンカーになりました。
言うまでもなくリレーは運動会の花形で、その結果によって最終的な優勝が決まるというとても重要なものでした。
その時の担任の先生の作戦は、私の前を走る9人に他のチームとの差を広げてもらって、私はその差を生かして逃げ切るというものでした。
私のクラスは足の速い子が多く、その作戦は成功するように思われました。

が、蓋をあけてみると、思いのほか他のクラスが善戦し、私の前の子でクラス間の差はあまりない状態でした。
しかも2位のチームのアンカーは学年一足が速い男の子でした。
もうこの段階で勝負は目に見えていたのですが、私は一生懸命走りました。
カーブにさしかかる直線のところに私の母が立っていて、私を必死に応援してくれていた顔を今でも覚えています。

一生懸命に走りましたが、他のクラスのアンカーの子と実力の差は歴然としていて、とうとうゴールの手前で追いつかれ、抜かれてしまいました。
私のクラスは2位。
私はゴールと同時に号泣してしまいました。
友達がみんな駆け寄ってきてくれて慰めてくれたのですが、私はみんなに申し訳ない、そして6年生という最高学年なのに最後のリレーのアンカーの私のせいで負けてしまって総合優勝も逃してしまうかもしれないという思いで泣き止むことはできませんでした。

その時担任の先生が近くに来て、「〇〇(私の名前)、最大の名誉は倒れないことではなくて、倒れる度に立ち上がることなんだ」という言葉をかけてくれました。
その時はすぐにはその言葉の意味は分かっても理解することはできませんでしたが、その後歳を重ねると共に色々な経験をし、もちろん失敗もし、その度に先生のこの言葉が頭をよぎります。

確かに失敗はしない方がよいけれど、失敗で学ぶことも多いし、それを今後にどう生かしていくか、そのためには一回失敗してあきらめるのではなくて、その度になぜ失敗したのか反省し、次にそれを生かしていくことが大切だと思っています。

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