悩んだら、空を見上げるといいよ。

投稿者:加藤小百合 (1988年生まれ/女性/静岡県在住)

数年前、私の恩師に電話した際に、こんなふうに言われました。
この一言は今でも、悩んだときの心強い助けとなっています。

あのとき私は親子間の人間関係で非常に悩んでおり、不安とストレスばかりの日々を送っていました。
自分の中で原因を探して改善を試みても、なかなか現状が変わることがありませんでした。
そこで一人で悩んでいるばかりでは視野が狭まるだけだと思い、思い切って恩師に電話して相談してみました。

すると恩師からは「悩んだら、空を見上げるといいよ。」との一言。
当時の私はことあるごとにすぐに悩む性格だったので、その言葉すら気休め程度にしか捉えられませんでした。
空を見上げたところで、何が変わるかもわかりません。
それでも現状を変えたいと思っていたので、そうすることで何が変わるかを聞いてみました。

大事なことは、落ち込んだときほど前向きに考える、ということでした。
問題があることには変わりはないけれど、そればかりに意識を向けていては解決することがないから、との意味だったのです。
すぐに意識を良い方に向けて方向転換できればベストなのですが、問題が深刻であればあるほどそれは難しくなります。
そこで、すぐにでもできる方法として「空を見上げる」という方法を恩師が教えてくれたのです。

恩師との電話後、早速空を見上げてみました。
最初はただの気休め程度だったのですが、ずっと見ていくうちに段々と心が楽になっていくのを感じました。そうして考え方も段々と楽になっていき、自分の中の凝り固まっていた考えや、両親や姉に対する不信感が必要以上に強まっていたことに気づきました。
下を向いてばかりでは気付かなかったことが、空を見上げることですぐにできたことに何より驚きました。

その後、私は両親や姉に対して柔軟に接することができるようになり、以前は想像できないほどの良好な関係を築けています。
悩んだときほど空を見て、半ば無理にでもポジティブになることで、現状は変わっていくものだと気付けて良かったです。
今でも悩むたびに空を見上げていますが、その度に助けられています。

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