普通に毎日を過ごすことが一つのパーツとして世界を動かしている
投稿者:ケイ (1985年生まれ/女性/東京都 //在住)
自分が仕事や人生について悩んでいたときのことです。
自分でははっきりと悩んでいると態度に示していたとは思わなかったんですが、たまたま祖母と一緒にいたときに一言いわれました。
「普通の生活を毎日過ごす。そうすることが世界の一員として世界を動かしていることになる」。
その言葉を聞いたとき、80年近い年月を生きて来た人からの言葉としてなにかズシンと自分の心に響いてきました。
自分のような20代の言葉より、実際に生きて来て考え感じた人がいう80年の言葉の重みを感じたからだと思います。

それまでの自分は何かすごいことをしてやろうとか、人生を成功させたいという思いが強くなかなか上手くいかない仕事や人間関係にイライラしていました。
社会人になって数年、先の見えないトンネルの中にずっといるような気分で、真っ暗な中を訳もわからずもがいていたような感じです。
海外に行けば何かあるかもしれないと長期間海外に住んでみたり、人と違うことをすれば何か起こるかもしれないと突拍子もないことをしたりしていました。
しかし、その祖母からの言葉を聞いたときに大きな心のつっかえがとれ、トンネルの中にいた自分に一筋の光がさしたように感じたのです。
それは衝撃的な出来事で、それまでの不安なイライラしていた気持ちから開放されたような、視界が開けたような気分でした。
祖母がなぜこのようなことを言ったのか今になってはわかりませんが、年の功というのか、そのときの自分の様子をみていて何か気づいていたのかもしれません。
気づいていたとしても、話のふっとした流れで言ってくれたので、説教というより軽い世間話のような気持ちで受け取ることができ、言葉どおりすんなりとその意味を受け取ることができました。
結果、その言葉が自分の迷いを断ち切ってくれ、自分の人生に対する気持ちを救ってくれたのです。
何かすごいことをしなくても普通の生活を毎日繰り返すこと、その中に見つかる小さな出来事に目を向けてみれば、それはそれで大切な人生なんだということに気がつくことができました。