人生って、自分にとって何が幸せなのかを気づいた者勝ちじゃない?
投稿者:かおりんご (0930年生まれ/女性/東京都在住)
これを言った女性はとても容姿に恵まれていて、ダンスもとても上手でした。
アルバイトでモデルのような仕事もしていましたし、いわゆる誰もがうらやむタイプの素敵な人です。
華麗な世界に足を踏み入れ、芸能界の有名人や政財界の有名人にもあったり、パーティーにいくつも出席する機会もあったでしょう。
きっと視野の広がる経験や勉強になることも沢山あったと思います。
でも、ある日、彼女はその生活を捨てて渡米しました。
そして行きついたところは、アフリカ系アメリカ人、とくに民族系の女性たちが育児をしながらでも仕事をし、自立してすごせるように支援する組織。
彼女は、そこで知り合ったアフリカ系アメリカ人の男性と結婚し、いまは子供がいます。
支援する一方で、自分もその組織の仲間と助け合い、異国の地で育児をしながら仕事をし、日々忙しく、でも充実していて、昔とはちがったキラキラ輝いた表情をしています。

彼女は、「人生って、自分にとって何が幸せなのかを気づいた者勝ちじゃない?結局」とさらっと言っていました。
子供をベビーカーから抱き上げ、子供の背中をさすりながら、片手で野菜の沢山入ったカバンを持ち上げながら。
あんなきらびやかな世界を捨てて、なぜ?と私は思いました。
日本にいたら、みんながちやほやしてくれるし、目立った存在でいたはず。
でも彼女は、「有名人や立派な人や、お金持ちの人に沢山会った。でも、会っても何も感じなかった」といいます。
自分に響くものがなかったのでしょう。
だから空虚感を覚えたのかもしれません。
十分なものが周りにあっても、自分の求めるものが手に入らなければ、自分は満足できないのです。
わがままに聞こえるかもしれません。
何一つ不自由ない生活、恵まれた環境、周囲から見れば幸せに決まってるであろう自分の今の環境。
でも、自分は何かすごく努力したり、頑張って小さくてもいいからその結果を得たい。
自分で自分の人生の主役にならなければ、空虚感は消えないのです。
彼女はそれを体感していたのでしょう。
よく、「何かしたいけど何がしたいのかわからない」という人がいます。
私もそうです。
恵まれ過ぎている現代では、周りに何でもありすぎて、自分が何が欲しいのか、わからないのです。だから、なんとなく過ごしたり、適当な目標を日々こなすことで、なんとか充実感を得ようとしているのです。
でも、本当に自分が心の底から欲しいものを手に入れたら?
それは、夢につながるような仕事の端くれにやっとありつけたことかもしれないし、パートナーかもしれないし、なんでもいい、人によって大小さまざまなことでしょう。
私も、きっといろんな人も、幸せになりたい。
「でも、自分にとって幸せってなんだろう。そのために努力したいのだけど、何だかわからない、何をしていいのか、どこから始めるのか。」
そんな悩みを抱えているときに出会ったこの女性の言葉。
心に深く刺さり、まだ刺さっています。
しっかり地に足をつけて、自分の選んだ道を堂々と歩いていく日はくるのだろうか、そんな不安もありながらも、きっと自分も彼女のような自然体な笑顔で過ごす日がくるのではないか、となんとなく楽観的に思えてくる、魔法のような言葉でした。