お願いだから自分の人生を大切にしてほしい。
投稿者:かえるぴょん (1971年生まれ/女性/東京都在住)
人生最悪の時期に友達から言われた言葉です。
「あなたの心と体が心配」とつぶやいた彼女は、続いて「お願いだから自分の人生を大切にしてほしい。」という一言を、私に言いました。
その言葉がきっかけとなって、私は自分自身を取り戻すことができました。
病気の夫を連れて、苛め抜かれた夫の実家から逃げ出すことができたのです。
私は家庭内で大きなトラブルを抱えていて、心も体も疲れ切っていました。
夫が大きな病気をして働けなくなり、夫の実家にお世話になっていました。
もともと同居は気が進まなかったのですが、夫の両親からはお金もかからないし介護も手伝うと言われて、同居することを決めてしまいました。
夫も血のつながった家族が近くにいた方が安心できるかと思ってしまったのです。
それが間違いのもとだったのです。

結果的に、私達夫婦にとっては同居は失敗でした。
夫の両親は私のことを女中か何かと思っていたようで、同居してすぐあらゆる家事を任されました。
私は働いていましたが、夫のリハビリに病院通い、そして家の事の全てをやるようになって、身体を壊しがちになりました。
また、夫の両親は本当にお金に汚く、病気になったためにもらえる手当を、夫にも私にも言わずに使い込んでいました。
おかしいと思ったのでしょうか、役所の人からの問い合わせでその事を知った時、思わず涙がこぼれました。
夫の両親から嫌がらせが始まったのは、お金の事を聞いた時からです。
まずいと思ったのか、怒鳴り散らすようになり、気に入らないと夫の父親は腕を振り上げて追いかけまわすようになりました。
そんなトラブルがあるたび、私は仲が良かった学生時代の友人に相談していました。
そんなある日、彼女が言ったのです。
「あなたの心と体が心配、お願いだから自分の人生を大切にしてほしい」と。
その一言は、私にこれからの人生を考えるきっかけとなりました。
今このまま死んだら、私は後悔するだろう・・・。
長生きするなら、この状態では生きていけない。
そう思って、夫婦で相談して、家を出るようにしました。
同居を解消して、別の土地に行って、夫婦二人の生活を始めるようにしたのです。
彼女の言葉は、私に冷静さを取り戻すきっかけとなりました。
そして、誰も大切にしてくれないなら、自分で自分のことを大切にしてあげようと思ったのです。
そうでなければ、あまりにも自分が可哀想です。
また、私を守れない夫も可哀想だということに気が付かされました。
彼は私の知らないところで、ずっと泣いていたのです。
友達には、本当に感謝の言葉を伝えたいです。
元気出してとか、無理しないでとか、ありがたい言葉をたくさん伝えてくれました。
でも、何より心に突き刺さったのは、自分の人生を大切にしてほしいという言葉だったのです。
私が頑張って素敵な人生を作ろうとしなければ、どうにもなりません。
そのことに気が付く事が出来たのは、友達の一言のおかげです。