ビールがいいです

投稿者:ピックル (1985年生まれ/女性/三重県在住)

別部署から異動してきた1つ下の後輩の男性の言葉が非常に印象的でかつ学びとなり、こういう考え方をする人は、人として理想的だなと思った出来事です。

飲み会の席で最初に飲み物を注文をするときに、多くの人が「最初はビールでいい」と言いました。
そんななか後輩の男性Tさんは、
「ビールがいいです」
と言ったのです。
そしてTさんは隣に座っていた私に、
「同じビールを注文をするのでも『ビールでいい』と言うのと『ビールがいい』というのでは、言葉にする方の気持ち的にも、言葉を聞く側の人にとっても全く印象が違うと思いませんか?だから僕は『が』を使うんですよ。」
と笑顔で話をしてくれました。

Tさんは奥さんに晩御飯何を食べたいか聞かれたりする時も、
「とんかつ『が』食べたい」
と『が』で答えるそうです。
「中華丼と親子丼どちらがいい?」
と、聞かれたら
「中華丼『が』いい」
と『が』で答えるそうです。
「中華丼『で』いい」と言うと、仕方なく中華丼を選んだように聞こえるし、気分的にもよくないからとのこと。

Tさんの話を聞いていて、わたしは「なるほど。その通りだな」と、思いました。
てにをはの違い、『が』『で』の違いでイメージが全く違います。
『が』で話をするとすごく前向きな気持ちで話をしているように感じられるし、良い印象が残ります。

Tさんはすごく仕事にも前向きで、職場であるテレビ局では技術系の仕事をしていました。
日々の放送に支障がないよう電波や放送事故防止の放送技術的チェック業務です。
同じ技術系でも、映像技術の仕事がしたいと前向きに発言、行動をして念願かなって異動してきました。

考え方も柔らかく、そして革新的かつ前向きです。
歴史を重んじそれをもとに新たな技術を加えていきます。
一緒に仕事をしていて勉強になるし、彼の発する言葉に前向きで明るい気持ちで周りも仕事ができます。

Tさんの言葉である「が」と「で」の違い、言葉の効用。
私は見習って実践をしています。
一文字の違いで気持ちが大きく変わります。
すばらしいことです。

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