人間、ひとりひとつよ。

投稿者:ゆうこ (1987年生まれ/女性/東京都在住)

ふた回り程年の離れた方にこの言葉をもらいました。
色々なことを抱えてすぎて精神的にもスケジュール的にもいっぱいいっぱになっていた時に言われた言葉です。
それからは何かを始める時や辞める時には必ずこの言葉が頭をよぎり、気持ちを落ち着かせてくれます。
なんでもない言葉ですが、わたしにとってはとても響いた大切な一言でした。

その方に出会ったのは社会人になって3年目のことでした。
デザインの仕事のスキルアップを求めて個人的に参加した勉強会で出会いました。
その勉強会にはあらゆる業種や世代の人が参加していて、勉強会自体もとても刺激的で魅力あるものだったので私はとても心が満たされました。
働き始めて3年目ということで、仕事にも慣れ若干飽き始めていたマンネリ化していた仕事にもやる気が出ました。

仕事をしながら合間にその勉強会に参加するということをしばらく続けていると、勉強会を運営している方からスタッフにならないかとお誘いを受けました。
スタッフになればタダで参加できたり、もっと情報を得られると思い二つ返事で引き受けてしまいました。

スタッフをやってみてわかったことは、自分が得られると思っていたメリット以上に運営の雑用が大変だということでした。
平日は仕事に追われ休みの日は運営に追われ、段々と余裕がなくなってきた私は本来の目的だった勉強会自体を楽しむことが難しくなりました。

そんな私の様子を見かねた参加者の方がわたしを心配して言ってくれました。
「人間、ひとりひとつよ。頑張っているのはわかるけど、欲張ってはひとつも得られないわよ。」
わたしはその言葉にハッとして、それからしばらく考えてスタッフの辞退を申し出ました。

今は参加者として勉強会に参加しています。
以前と変わらず勉強会を楽しめて、刺激にできるようになりました。
ひとりひとつという言葉から、自分が欲張って本来の目的を見失っていたこと、手一杯になっていたことに気づくことができました。
そして、潔くやめるという選択を選ぶこともできました。

それからというもの、何か始める時はまず今の自分に本当に必要か、それをする時間的気持ち的な余裕があるのかを考えるようにしています。
何かを辞める時は、それを辞めて後悔しないか、辞めたらどうなるかを考えます。
気持ちで動いてしまいがちな時に、一呼吸置かせてくれる大事な言葉になっています。

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