おまえは、俺の女の中で一番ブスだからな、頑張れ!

投稿者:大和撫子 (1957年生まれ/女性/東京都在住)

9歳年上の彼と付き合い始めた頃に言われた一言です。
当時、私はまだ専門学校生で、彼は青山で喫茶店の経営をしていました。
彼が付き合っていたのは、当時のモデルさんや女優の卵のような美しい人たちで、洗練されたファッションや立ち居振る舞いは、女の私から見ても素敵でした。

彼と知り合うきっかけになったのは、彼の経営する喫茶店の常連が、私の幼馴染で、たまたまその喫茶店に連れて行ってもらったことでした。
数日後に、その幼馴染から「マスターがデートしたいって言ってるんだけど…」と言われて、そんなに年上の人と付き合ったことがなかった私でしたが、彼は見た目も素敵でしたし、とても個性的な人だったので、好奇心が沸いて会うことにしました。
私は、彼が今まで知らなかった分野の女だったようで、彼も好奇心を持ってくれたようです。
束縛はしないという条件で、付き合おうと言われて、上の一言が添えられたのでした。

嫉妬心というものをあまり感じたことがなかった私は、彼の言うことは、何でも正しいと思って素直に頑張ろう!と思いました。

彼は先ず、私に洋服や靴を買って、ファッション雑誌などもくれて、それらのものが、自然に似合うような女性を目指すようにと指示されました。
デートの時は勿論、彼の好みのファッションやメイクで会いに行きました。
一緒に居る時間は、細かい立ち居振る舞いにも注意されました。

私が素直に一生懸命だったからなのか、彼が私を、女性として育てることに熱が入ったのか、彼が付き合う女性は、少しずつ少なくなっていったようでした。

私は、ダイエットや運動にも励み、日々メイクの研究を重ねて、少しずつ変化していきました。学校内でも目立つ存在になっていきました。
自分でも、自分の変化が楽しくて、毎日はキラキラしていました。

そんな日々が、半年位続いた頃、彼からプロポーズされました。
喫茶店を閉めて、アメリカへ渡ってビジネスの勉強をしてくるつもりだと言います。
成功して、改めて迎えに来るから、それまで待っていて欲しいと…。
それから紆余屈折はありましたが、彼は私の夫になりました。

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