自信のあるやつなんていないよ

投稿者:ビックリ星ぱれた (1968年生まれ/女性/千葉県在住)

今から20数年前に好きになった人から言われた言葉です。
周りの友達から相思相愛であることをなんとなく聞いていた私は、友達以上恋人未満の状態に甘えていました。
あやふやな関係でもきっと彼は私のことを想ってくれている、という根拠のない確信を持ち続けたまま何ヶ月も過ごしてしまいました。

きっと彼の方から何かアクションを起こしてくれるはず。
私が傷つかない状況に彼がしてくれるはず。
今思えば何と自分勝手な思い込みなのでしょう。
けれど、成人してもまだまだ子供だった私の恋愛に対する思考回路は、誰かが私を幸せにしてくれる、という白馬の王子様を待つイメージから抜け出せていなかったのです。
しかしいくら待っても彼の方から私の期待している言葉を言ってもらえることはありませんでした。

悩んで迷ってやっと私が気持ちを伝えた時、大きなため息をついた彼からは「どうしてもっと早く言ってくれなかったの?」とすでに付き合い始めた人がいることを聞かされました。
「自信がなかったから・・・」
「自信のあるやつなんていないよ」

その時はじめて私は「はっ」と気が付いたのです。
自分だけが悩めるヒロイン気取りになっていたこと、自分以外の登場人物はみんな色々承知の上なのだろうと勘違いしていたこと、自分の好きになった人が弱気になることなんてないだろうという思い込み。

あの一言で今までの自分を振り返りることができました。
そうだよね、みんな同じだったんだよね、どんな結果が待ってるかなんて分からないけど、勇気を出して行動するからその先が見えてくるんだよね。
結果が分からないことに飛び込む勇気のなかった私、告白できる人は自分に自信のある人だと思い込んでいた私です。
大人の恋愛をするには縁遠かったはずだわと、妙にスッキリできたことを思い出します。

それからその言葉をたびたび思い出しては、自信がなくても突き進んでいいんだと、恋愛以外のところでも応用させてもらい、根拠はないけどプラス思考の自分を実感することができています。
人の心の中なんて本当は誰にも分からないのだから、という大前提と、だからこそまず自分が動くことで少しでもそのかけらを受け止めるんだ、と思って行動することが、いつしか自信というものにつながって周りから見ればそんな風に見えてくるのかも知れません。

その彼との恋は上手くいかなかったけれど、私のその後の人生の色々な場面に生かすことができた言葉をくれたこと、今でも感謝しています。

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