お前が生きていてくれればそれでいい
投稿者:ささこ (1983年生まれ/女性/ 東京都在住)
結婚してまもなく妊娠をし、初期で流産をしてしまいました。
妊娠自体がはじめてのことで何がなんだかわからないまま自然と流れてしまった化学流産でした。
初めての妊娠で喜んだのもつかの間のできごとでショックでしたが、これは染色体異常による自然淘汰であり、絶対に育つことができないものだったとお医者様にいわれました。
初期の流産は母体が原因ではないということもいわれ、自分を責めすぎることもなくのりこえることができました。
それからは妊娠によいものなどを摂取するようになり、また、妊娠について自分なりに勉強しました。
そして数ヵ月後、再び妊娠を確認しました。
あまりのうれしさに、妊娠を確認したというだけでお祝い気分になってしまいました。
主人もとても喜んでくれて今度こそはちゃんとうめるように頑張ろうと思いました。
主人は今まで以上に家のことを手伝ってくれるようになり、私が何もしないで安静にしていられるようにしてくれました。
妊婦によいという食べ物をたくさん買ってきてたべさせてくれました。

しかし、妊娠3ヶ月にはいる直前の検診で、血液検査の数値が低いことが指摘されました。
そしてその10日後の検診で心拍が確認できず、再び流産してしまいました。
前回と違い体の中にはいっているものが自然に出てこなかったため、入院をして手術をすることになりました。
2度目の流産をつきつけられ、心はぼろぼろでした。
どうしてみんなは妊娠を継続して出産できるのに私はだめなんだろうと、劣等感をいたきました。
そしていろいろ自分のためにしてくれている主人をいつまでたっても父親にしてあげられない自分に嫌気がさしました。
申し訳ない気持ちになり、ずっと病院のベッドで泣いていました。
主人はきっと私とおなじくらいショックをうけていたはずです。
しかしそういう素振りを一切見せませんでした。
「お前が無事でよかったよ。お前が生きてくれればそれでいい。ありがとう」
そういってくれました。
それまでは結婚したら子供を生まなければいけないと思っていましたが、主人の一言で気持ちがとても楽になりました。