言うても出来ない事を言うても、しかたない

投稿者:しずかの (1988年生まれ/女性/兵庫県在住)

私には年の6つ離れた兄がいるのですが、その兄に言われた言葉は私の結婚生活に大きな影響を与えました。
直接結婚とは関係のない言葉なのですが、いろいろな場面での応用が利くので、何かあった時にはこの言葉に助けられています。

もともと、私の母は昔から大雑把な性格なせいか、掃除や整理整頓が得意なタイプではありませんでした。
なので、部屋の片づけができない母の代わりに私や兄がたまに片づけをするときがありました。
母が大雑把な代わりに父がとても几帳面な性格だったので、今思えばバランスが取れていたのかもしれません。
その当時の母にあきれていた私と兄はふたりで片づけをしていたのですか、兄は文句も言わずいつも手伝っていました。

その時に兄がよく言っていた言葉が「言うても出来ない事を言うても、しかたない」です。
当時は兄が何を言っているのかよくわからなかったのですが、今結婚して赤の他人の主人と生活していて思うことがあります。

結婚生活をしていると、自分の親兄弟と違い、血のつながりがない分許せないところがよくあります。
ですが、直してほしいほしいところを言っても直らないことが夫婦にはしばしばあります。
掃除ができない人は几帳面な人の掃除のレベルまで掃除ができるわけではないし、人見知りの人が努力はできたとしても人見知りは改善されるわけではないし、それがその人の個性でもあり、その人なんだ。と思うことができるのです。

一見、厳しい言葉に思うようでもありますが、夫婦のなかでも無理なものは無理と思うことで、喧嘩もなく、穏やかに夫婦生活がおくれることもあります。
長い結婚生活、何でもかんでも自分の思う通りに主人は変わってくれるわけでもないし、自分も今まで生きてきた分、そう簡単には自分を大いに変えていくのは難しかったりもします。
なので、出来ない事は言っても出来ないんだ。この人はこれがこの人なんだ。と開き直ることによって、自分もストレスを抱えることなく結婚生活ができます。

兄は何も深く考えずに発した言葉だったようですが、私の中でとても助けられています。

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