君達の稼いだお金は、本当はない、と思って今後を生きた方が良い

投稿者:maru (1968年生まれ/女性/栃木県在住)

何年か前のTV番組の中で耳にした言葉です。
有名ホストクラブのお店のナンバーワンホストばかりを集め、職人として働いてきた中高年が彼らの話を聞いて感想やアドバイスを述べる、というような、ほとんど面白おかしい内容だったと思います。

その中で、ある植木職人の男性がひとりの若者に対して、「君達の稼いだお金は、本当はない、と思って今後を生きた方が良い」と言い含めていたのが印象に残りました。
アドバイスを聞かされていた若い男性はピンと来ていない様子でしたが、私は、やはり体を張ってきっちり働いている人の言葉は深いなあ、とそのとき聞いていて思ったものです。
そのころ私はすでにそれなりな年齢になっていたためか、ご年配のその方の言おうとしている事が、ぼんやりとではありましたが、少し分かるような気がしました。

私は、彼らのように水商売をしたことはありませんけれども、バブル景気の時に入ったお金は本当に泡だったんじゃないか、と思うことがありました。
人から見たらほんのささやかなお金であっても、そういう風に感じる時がやって来たのですから、いろいろな仕事で得るお金っていうのは、難しい物なのですね。

その番組を見て数年たった今でも、同じような感覚を実感する日々を送っています。
今日のお金・・・また泡か!?
今月もまた泡みたいだった・・・。
今、泡の最中かもしれないっ!!
・・・心配すると、キリがないですかね。

あまりにも切ないというか哀しいので、その時アドバイスされていた彼らが皆が皆、今後、本当はないことばかりにならないように、今ではなんとなく願ってしまいます。
ホスト業も毎日の仕事ではあることは確かなのですから。

宮部みゆきの江戸物の短編小説を読むと、主人公の毎日の生き方にちょっとそういうことを感じさせられるヒントがありますが、読んで感じたからといって、自分もそう思って生きられるかというと、全くなっておりません。

自分と全く関係のない世界の他人同士が会話でしたが、仕事について考えさせられる、印象に残る一言でした。

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