どんな結果になったとしても経験することが大事なんだ
投稿者:おおなみこなみ (1983年生まれ/女性/宮城県在住)
三人兄弟の末っ子で唯一の女だった私は、何かをしようとすると母親に禁止されて育ってきました。
危ないからそれをやってはいけないとか、そのお友達と遊んではいけないとか、兄たちが許されていることが私は禁止されているということはよくありました。
進学をするときも市内で家から通える場所にしなさいと言われ、学びたい科がないのに学歴がつくからという理由で市内の大学に通いました。
これまで生きてきてずっと親の支配下におかれ、何をするにも親の機嫌をとり、信用されていない状態にずっとストレスを感じており、親のことが凄く苦手になっていました。

就職をしても働きたいと心から思った仕事ではなく、なんとなく安定しているからという理由で仕事を選びました。
親もその仕事に安心していました。
その仕事をしていくうちに、自分の趣味を見つけました。
それは昔から好きだった占いでした。
占いを独学で学んでいましたが自分で学ぶのも限界を感じ、そしてもっと極めていきたいという欲が出てきました。
親には内緒で勉強していたのですが、教えてくださっている先生にとても向いているから本業としてやってみてはどうかという提案をされました。
私も占いをしているときの自分はとてもイキイキしていると感じ、時間を忘れとても楽しい時間となっていたので先生の言葉にとても心が躍りました。
自分はもう大人で自分で決断をしようと思い、母親にきっぱりと占いの仕事をしていこうと思うと伝えました。
やはり安定性のない仕事で、未来の見えない仕事なので母親は大反対をして大泣きされました。
そのとき家にいた兄を呼び出し、今まで立派に育て上げた娘がくだらないことに夢中になって安定していた仕事を捨てようとしていると伝えました。
私はまた罵倒されるのかとガックリとしていると、兄はこういいました。
「大人なんだ、好きなことをしなさい、どんな結果になったとしても経験することが大事なんだ」
かなり驚きました。
母親もポカンとしていたと思います。
応援してくれている人がいる、見守っていてくれる人がいるというだけで凄くやる気が出て、私はその後すぐに仕事を辞め、好きな占いの仕事を始めました。
最初はもちろん収入はなかなか増えませんでしたが、今ではリピーターの方もついてくださり、とても楽しい毎日を送っています。
あのとき兄がその言葉を言ってくれなければ私はまた、母親に従い自分の気持ちをなかったことにしていたと思います。
今の私はどうせいつか終わる人生、存分に好きなことをして生きていくつもりです。
兄のことは今も尊敬し、感謝しています。