失敗は失敗でも前のめりに失敗するなら誰も責めやしない

投稿者:イレ (1985年生まれ/男性/静岡県在住)

私はあまり出来の良い人間ではないと自負しています。
何かに対して大成功を収めたことがなく、どちらかと言えば失敗の方が多い。
元々他人からの評価を気にするタイプの人間であった私は、失敗の連続の日々によって何事に対しても臆病になっていきました。
そんな臆病になってしまった私の意識を切り替えるきっかけとなった一言があります。

就職先が決まり、上司のSさんに連れられて派遣先の会社へと訪問することになったある日のことです。
移動中の電車の中、案の定私は先の失敗を恐れてガチガチに緊張し、その緊張は隣に座っていたSさんにも伝わっていたようです。
緊張を察して話しかけてくれた上司に私は正直に自分の弱さを話しました。
するとSさんはこう言いました。
「失敗は失敗でも前のめりに失敗するなら誰も責めやしない。
怯えて動かなかったら失敗以下だぞ。」

私はその言葉に対して妙に納得してしまいました。
もちろん、その時はそこまで深く考えたわけではありません。
ただ後からその言葉を反芻し、私なりに解釈するとこうなります。
「ただ漠然と失敗するのは本当の失敗。
たとえ失敗したとしても、その失敗をただの失敗と思うのではなく、次の足掛かりにできるのであればそれは本当の意味での失敗ではない。」
何だか失敗の多い人間の都合の良い言い分にも聞こえますが、それまでただ失敗を恐れるだけだった私にとってはまさに目から鱗な気分だったのです。

そんな言葉を受けてから10年。
私の失敗は劇的に減った…というわけではありませんが、それでも失敗に怯えてびくびくすることはもうありません。
失敗してもその失敗を理解し、それじゃあ何が悪かったのかを考えて、ならばここを改善しようと次に繋げる。
そうすることで失敗をただの失敗では無くすという考え方は私から私の部下へと受け継がれています。

もしかしたらこんなことは世の中の人たちからしたら当たり前の考えだったのかもしれませんが…。
それでも私にとっては、10年後の自分を変えた一言であったと思うのです。

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