私が今あるのは部長のおかげです。あなたに付いて行きます。

投稿者:とも (1970年生まれ/男性/大阪府在住)

社会人になり会社に就職をしていましたが、入社当時は平社員でしたし右も左も分からなく、ただ上司に言われた事を繰り返す毎日。
毎日のように怒られていましたが、失敗の繰り返しの中で自分自身が成長していく事ができました。
年数が経つに連れて周りの信用度も上がり、いつの間にか役職が付くようになったんです。

気づけば部長クラスまでに格が上がり、気が付くと部下を数十人抱える存在になっていました。
部下の責任は上の者の指導が悪い事に繋がりますので、当然の如く部下には厳しく指導をしていましたし、責任感を持つように常に発言をしていたものです。
そのころには、私が入社したての頃の上司の気持ちが良く分かるようになっていました。
部下も文句一つ言う事も無く従ってくれて、私の上司としての勤めも果たしているつもりでした。

ですが、入社して15年を迎えたときに私の中に人生を考える事が起こることになります。
それは、友人の経営する会社にぜひ来て欲しいと誘われ、私の事業を手伝って欲しいと言う事でした。
思いがけないお誘いでしたし、今の会社で勤めていく気がありましたので、低調にお断りをさせて頂きました。
ですが、数度にわたり協力して欲しいと言われ、あまりの熱心さに心が揺らぎ始め、転職をする方向に話が進んでいきました。
会社に提出をする辞表を書きましたし、一身上の都合と言う文面も何度となく書き直し、提出する機会を自分なりに考えていました。

そんなある日の事です。
同期入社の同僚と飲みに行ったのですが、直前まで内緒にして置くつもりが口を滑らせてしまい、近い内に会社を辞めて、知り合いの所に就職をすると言ってしまったのです。
もちろん反対をされましたし、理由を並べられて止められてしまいました。
嬉しかったのですが、決意の方は固まりつつありました。

その後、どこから漏れたのか部下たちにも噂が広がり、辞めると言う事を知られてしまいました。
すると、廊下ですれ違った部下に、「辞めないで下さい」と言われ、続けて、
「私が今あるのは部長のおかげです。
部長が厳しく愛情を持って接してくれたおかげでここまで来れました。
私たちが部長を支えますし、あなたに付いて行きます。」
と涙ながらに言われました。
本当に嬉しかったですし、厳しい事を言った事もありましたので、そこまでの思いを伝えられて嬉しかったです。

決意は強く辞めるつもりだったのですが、今度は忘年会があり、その席でも後輩に「あなたに付いて行きます」と言われ、私の上司には反対に「俺について来い、辞めるな」と言われ、忘年会の席が私を慰留する会になってしまいました。
もう、決意は固まりつつあったのですが、育てた部下への責任もありますし、自分一人での仕事ではない事が分かり、結局は転職を断り、今の仕事を続けています。

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