やはり物づくりは楽しい

投稿者:マッスル (1981年生まれ/男性/香川県在住)

私が24歳の時でした。
派遣会社のスタッフとして建築現場で働いているときの事です。

当時私は少しでも良い給料の所で働きたいと、良い条件の日雇い派遣を見つけて登録して働いてました。
仕事の内容は建築関係の仕事で、職人さんの補助、道具をとったり、材料や完成物を固定するの支えたり、運んだり、掃除したりするという仕事です。

登録して間もないころ、毎日掃除や、完成物を運んだり、職人さんの補助をしていて内心「建築の仕事はしんどいけど稼げるのだなぁ」と軽い気持ちで働いていました。
派遣先の会社は主に鉄鋼製の商品を原材料から機械で形を作り、溶接で繋げて、綺麗に色を着けて大きなレリーフを作り、建築現場に運んで現地で取り付けするという仕事でした。

建築現場に派遣されて一か月たったある日、派遣先の社長さんが現場を視察しに来ました。
働いている顔なじみの作業員に声をかけたり、取り付け作業を見守ったりしていました。
私も取り付け作業してる方の補助をしていました。
するとその社長さんが私の隣に来て、取り付け作業をしている完成物を見て

「やはり物づくりは楽しい」

と言いながら私の顔を笑顔で見ていました。

楽しい時や喜んでる時に見せる笑顔ではなく、親が子供を見つめる温かい眼差しでした。
その当時、私は「この社長さんは本当にこの仕事が好きなんだなぁ」ぐらいにしか感じませんでした。

派遣の仕事を一年でやめて、建築関係の仕事をやってみようと思い会社に就職しました。
仕事内容は完成物を電動工具やドライバーで取り付ける作業です。

軽い気持ちで仕事していましたのでもちろん上司から頻繁に怒られていました。
毎日毎日怒られて、それでも歯を食いしばって頑張りました。

その会社に勤めて2年ぐらい経ち、初めて上司から完成物の取り付けを任せられ、一人で作業するようになりました。
そして無事に取り付けが終わり上司に報告すると「ここまで出来るようになったな」と笑顔で言われ、正直嬉しかったです。

今まで褒められたりすることはあまりありませんでしたので本当に嬉しかったです。
その時に、派遣で働いていた時の社長の言葉を思い出しました。

私の取り付けた物が全く関係のない人たちの目に映り、色々な人たちの役に立ててるんだと自分自身で感じれるようになったのです。
どんな道具でも食品でも機械でも、自然を除けば全て一から一人一人の人間の手で作り私たちの周りにあるのだと実感しました。

私も今の仕事に誇りを感じています。

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