会社の寿命は人間よりも短い
投稿者:ジミー (1986年生まれ/男性/神奈川県在住)
この言葉は当時勤めていた職場の上司がおそらく、なんの気なしに言い放った一言です。
繁忙期の最中にお互いに精魂尽き果て、仕事に関する不平不満を言い合っていた時に出てきた言葉ですが、この一言については妙に深く考えさせられました。
どことなく起業ブームという風潮のある今の世の中ですが、切磋琢磨し、額に汗水垂らして働いたところで10年先どころか5年先ですら存続しているかどうかもわからない新興ビジネスがほとんどだという事実もあり、やけに「刺さった」記憶があります。
もっとも、今自分はは地べたを這いつくばるような単発案件にばかり着手している底辺フリーランサーですので、もう自分には縁遠い世界の話なのですが、引き際や解雇という概念がない今の状態の方が、常に瀬戸際だというスリルさえ除けば恵まれているようにも思います。

今思えば、この一言が無ければ今も安定した生活という幻想に縛り付けられていたこととも思いますし。
そういう意味では、どういう流れで出てきたかまではうろ覚えながらも、この迷言、いや、名言が自らの目を覚まさせてくれた一言であるのは言うまでもありません。
私にとってのこの上司の言葉は人生観を覆すほどの威力が秘められた言葉で、今でも腹にくくった1本の槍の如く胸に刺さっています。
ビジネスに纏わる名言は数多くありますが、偉人や著名人ではなく、あくまでも「普通のおじさん」が言い放った一言にこんなにも説得力があるとは思わず、嬉しい誤算でもありました。
盛者必衰という言葉通り、会社というのはいつかは潰れるのが宿命。
一度きりの人生ならば会社という船を降りて、果てしない世界を1人、旅してみるのも悪くないのかもしれません。
収入を勘定しているような鬱屈とした生活に終止符を打ち、発見と感動、充実を追い求める。
そんな私の幸福な日々はまだ始まったばかりです。