一度死にかけ生き返ったのは、世の中がお前を必要としているからだ。
投稿者:Hypokoll (1943年生まれ/男性/京都府在住)
私がとある企業に勤務していたとき、入院していた病院をかわらずをえないほど大病をわずらい、長期入院をよぎなくされた。
退院して会社に出勤したとき人事部から呼び出され、働けるという医者の証明と一週間の自宅待機を命じられた。
この待機に正直心がおれそうになっていたとき、上司が近づいてきて「一度死にかけてよく生きかえってきたな」といいつつ、「お前をまっている仕事がこのようにたくさん残っているよ、早く健康になって戻ってきてくれ」とも言われた。
さらに「一度死にかけ生き返ったのは、世の中がお前を必要としているからだ。」とも諭してくれた。
このような健康状態であってもそのように言われたことがうれしく、その上司に対し感謝の気持ちがふつふつとわいてくるのが感じられた。

その一週間の待機期間中に、この後の再出勤に備えて仕事上の改善点を洗い出し、待機間期間を有効に活用しようとした。
しかしいざ会社に出勤して改善点を実行しようとしたがなかなかうまくいかず、くじけそうになったが、上司の言葉を信じて懸命に努力をしたことがいまだに忘れられない。
このような言葉を受けた自分が今度は他の仲間たちにも伝えるべきと思い、仕事をやり遂げていった。
こちらの思いを理解してもらえず悔しい思いもしたが、いろいろな仕事をこなしていく上で他人の協力が必要だから、以前にもらった言葉を胸に抱きつつ遂行していった。
すると周りにもこのような態度が感じられたのか、徐々に協力的になっていただけたこともいい思い出となっている。
このような環境をいただいて充分に恩返しができたのだろうかと反省しているこの頃だ。
最後の仕事となった、他社との法律上の係争をお互いの会社にとって5対5の解決に持ち込み、大きな傷なく解決しえたことが、上司からいただいた温かい言葉への恩返しとなったであろうと自負している。