きっと、その人から聞き流すことを学ぶために出会ったんだと思うよ。

投稿者:りり (1982年生まれ/女性/北海道在住)

最近転職した私の悩みは専ら、とある先輩の言いがかりでした。
とにかく私の一挙一動を観察し、もれなく指摘することを【教育】と勘違いしているような先輩です。
今まで生きてきて、初めて出会うタイプの人でした。
転職してすぐとは言え、常識的におかしいと感じた私は受け流すことも出来ず、ストレスだけが溜まっていきました。

そんな毎日に辟易し、前の職場の同僚につい愚痴をこぼしてしまいました。
彼女は私よりも数年も経験の長いベテランで転職の経験もあります。
前の職場では同じプロジェクト内で仕事をしており、とっても身近な存在でもありました。

私はとにかく、頑固で正直者、曲がったことは大嫌いな真面目な性格だと自己分析しています。
聞こえは一瞬良いかもしれませんが、これは私の短所です。
そんな性格を、彼女は的確に捉えていたと思います。
今回の相談事も、きっと彼女は私の頑固さと受け流せない性格が災いしていると分析したのでしょう。
「聞き流すことを学ぶために出会ったんだと思う」という、実に的を射た言葉をかけてくれました。

私は今まで、自分が納得するまで考え、異論を唱える周囲の人には真っ向から疑問を呈し、妥協することを許しませんでした。
ですが、世の中には周囲との調和を大切にし、不本意な妥協をせざるを得ない状況もあるということを、きっと彼女なりのやわらかい言葉で教えてくれたんだと思います。
この一言には本当にはっとさせられました。
「聞き流すことを学ぶ」なんて、これまで考えてもみなかったことでした。
むしろ聞き流すことは、物事をあやふやにしてなんの解決にはならないと思って仕事をしてきました。

その言葉をかけてもらってからは、ことあるごとに思い出しています。
決まって、何らかの理不尽な指摘をされて頑固になっているときです。
頑固さや真面目さは、決して良いことばかりではありません。
組織の中で、意見が違う人がいるのは当然ですし、理不尽な言動をする人もたくさんいます。
私がいる世界は、そういった人とも協働していかなければならない世界だということを、改めて気づかされました。

あの言葉のおかげで、私は今、少しずつ変わることができています。
聞き流す=妥協ではないということを実感できた、運命の一言です。

error: